- 礼服の値段の相場はいくら?
- 安い値段の礼服をずっと着ていても大丈夫?
- 礼服を着たときに必要なアイテム一式の値段は?
礼服はフォーマルシーンで着用する服なので、値段が高いというイメージを持っている人も多いでしょう。確かに、礼服は上質な素材で作られていることが多いため、どうしてもビジネススーツより値段の相場が高いです。
ただし、紳士服量販店では手ごろな値段の礼服も販売しているので、若いうちは低価格帯の礼服をとりあえず準備しておき、ある程度の年齢になったら高品質の礼服に買い替えるという手もあります。
この記事では一般的に「礼服」という名称で呼ばれるブラックフォーマルスーツの値段を中心に相場を紹介していますので、礼服を購入する際の参考にしていただければと思います。
礼服の中で男性用の喪服として着用できる服については喪服に使えるメンズスーツの種類で詳しく紹介しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。
礼服の値段の相場は種類によって違う
礼服とは本来フォーマルな場で着用することができるフォーマルウエア全体を指す言葉でモーニングコート、羽織袴、燕尾服、ディレクターズスーツ、タキシード、ブラックスーツ、ダークスーツなどが含まれます。
礼服とはフォーマルシーンで着用する服の総称
「礼服」という呼び方はドレスコードの「フォーマルスタイル」で着用する服の総称で1種類だけの服を指すのではありません。
礼服には格があり、フォーマル(正装)、セミフォーマル(準礼装)、インフォーマル(略礼装)で着用できる服が違います。
《フォーマルスタイルの種類》
- フォーマル(正装) 最も格式の高い装いでパーティや式典の主催者が着用
- セミフォーマル(準礼装) パーティや式典の参加者が着用(ゲストとしては最も格が高い服装)
- インフォーマル(略礼装) 結婚式などで「平服」と言われた場合に着用
ただし、日本では一般的に「礼服」と呼んだときには、冠婚葬祭で着用する黒いスーツ(ブラックフォーマルスーツ)を指すことが多いです。
礼服は格によって値段に差がある
礼服には正装、準礼装、略礼装という格があり、格が上の礼服は格が下の礼服より値段も高価です。
正装であるモーニングは着用する場面が少ないため、量産して販売している店舗はありません。そのため、準礼装や略礼装で着用する服より値段が高く、販売しているお店も限られています。
モーニングコートを購入したいときはオーダーでしか扱っていない場合が多く、オーダーの値段は20~30万円が相場です。
メンズスーツを販売しているお店であっても、モーニングコートを販売している店舗はほとんどなく、紳士服量販店では洋服の青山でのみ取り扱いがあり、値段は6~8万円程度ですが、オーダー品と比べると品質は劣ってしまいます。
準礼装であるタキシードも、購入する場合はオーダーになると考えておいた方が良いでしょう。オーダーした場合の価格は15万~25万円程度です。
タキシードも洋服の青山では5万円程度の値段で販売していますが、はるやま、AOKI、イオンなどではモーニングコートもタキシードの扱いもないので気を付けてください。
年代によって礼服の相場は変わってくる
一般的に「礼服」という名称で販売されている黒いスーツはブラックフォーマルスーツで、黒いビジネススーツとは別のものです。
どのくらいの価格帯の礼服を買えばいいのかという値段の相場は、実は年齢によって違ってきます。
若いうちは低価格帯の礼服でも構いませんが、30代、40代になって礼服を買い替える場合には安物ではなく少し高めの礼服を購入した方が良いでしょう。
20代は2~3万円程度
20代のうちは葬儀に参列する機会もあまりなく、結婚式ではダークスーツを着用する人も多いため、礼服を着る機会はかなり少ないです。
いざというときのために社会人になったら礼服を準備しておいた方が良いのですが、高額なものではなく紳士服量販店で販売している2~3万円程度の値段の礼服でかまいません。
また、若いうちはスーツの手入れに慣れていない人も多く、高い値段の礼服を購入しても正しい手入れや適切な保管ができずに傷めてしまう可能性もあります。
数年後には買い替えるつもりで手ごろな価格帯の礼服を購入するのがおすすめです。
30代は5万円程度
30代になると冠婚葬祭の場で礼服を着る機会も多くなってきます。また、家族や親戚などの身内の行事だけでなく仕事に関係して冠婚葬祭の場に出席する場合も出てきます。
礼服は品質によって黒の深さに差があり、安い値段の礼服は高い値段の礼服と並べると少し明るい色に見えてしまうことがあるため、30代になったら安い礼服から買い替えた方が良いでしょう。
上司という立場や会社の取引先の式典に出席する場合に安物の礼服を着用して、同じような立場の人よりも安っぽい礼服を着ていると目立ってしまいます。
30台が着用する礼服の値段としては5万円前後を目安にすれば、周囲から浮くことのないしっかりとした品質のものが購入可能です。
体型が変わっていないので若いときに来ていた礼服をまだ着られると考える人もいるかもしれませんが、年齢に合った値段の礼服を準備しておきましょう。
40代になったらオーダーも視野に入れてみる
40代になると葬儀で喪主を務めたり結婚式であいさつを頼まれたり、重要な場面で礼服を着用する可能性もあります。また、会社でも立場が上になり、着るものに気を配る必要が出てきます。
40代を過ぎると体型の変化も落ち着いてくるため、40代はオーダーで長く使える礼服を作るタイミングに適しています。
礼服をオーダーした場合の値段の相場は10~20万ですが、オーダースーツは自分の体型に合わせた着心地の良い礼服が作れるうえ、多少体型が変わってもサイズ調整できます。
購入するときの値段だけを見ると高額に感じるかもしれませんが、品質や長く着られるというメリットを考えれば高い買い物ではありません。
ある程度の年齢になったらオーダーで礼服を作るという選択肢もあると覚えておきましょう。
礼服の黒は品質によって深さが違いますが、GINZA SAKAEYAでは上品な光沢感のある高級なゼニア生地を使用した仮縫付フルオーダーフォーマルスーツを販売しております。
既製品とは違い、着用する人が魅力的に見えるようなシルエットにこだわったフォーマルスーツを作ることが可能ですので、高品質の礼服をお求めの方はぜひご相談ください。
ブラックフォーマルスーツは購入する場所によっても値段に使いがありますが、別記事の喪服の値段についてでは購入場所による相場の違いについて紹介しております。
礼服に合わせるアイテムを一式そろえた場合の値段
礼服と呼ばれているブラックフォーマルスーツは結婚式などの祝いの場でも葬儀などの弔事でも着用できますが、場面に合わせて組み合わせるアイテムが変わります。
間違えたアイテムを着用してしまうとマナー違反になるため、組み合わせには注意してください。
慶事(結婚式・卒業式など)の場合
結婚式などのお祝いの場では着用するアイテムに少し幅があります。
慶事ではシルバーや白のネクタイを着用が基本ですが、結婚式のゲストや入学式の保護者などは明るい色のネクタイでもOKです。
ネクタイやタイピンはハイブランドとノーブランドで値段にかなり差があり、一式を低価格帯のアイテムでそろえるのであれば礼服の値段にプラス15,000円程度ですが、高い値段のものを選ぶとプラス8万円以上になります。
安い値段の礼服に高額のアイテムを組み合わせると全体のバランスが悪くなってしまうので、2~3万円の礼服であれば5,000円程度、5万円の礼服であれば10,000円のネクタイを選ぶなど、礼服の値段に合わせた価格帯を選んでください。
弔事(葬儀・法事など)の場合
弔事では慶事と違い、あまり高額なものや派手なものは身に付けないのがマナーです。
シャツの色は無地の白、ネクタイは光沢のない黒でポケットチーフやネクタイピンは付けません。
《弔事で礼服に合わせるアイテム》
- シャツ 4,000円~10,000円
- ネクタイ 2,000~10,000円
弔事の場合は一式そろえても6,000円~20,000円程度です。
100円ショップやコンビニでも喪服用のネクタイが販売されていますが、安いネクタイは光沢が強いことがあるため、急にお通夜に行くことになったなどの緊急時だけの着用にした方が良いでしょう。
礼服の値段に関するQ&A
- 礼服はいつ買うと値段が安いですか?
-
礼服のデザインは流行に左右されないため大幅な値下げはありませんが、決算期や卒入学シーズン前の2~3月には礼服も含めたスーツ全般をセール対象とする店舗が多いです。
- 礼服をレンタルする場合の値段の相場はいくらですか?
-
レンタルの礼服の値段は種類や品質によって違いがあります。
- モーニングコート 2~3万円
- タキシード 1~2万円
- ディレクターズスーツ 1~2万円
- ブラックフォーマルスーツ 5千円~1万円
- ダークスーツ 5千円~1万円
モーニングコート、タキシード、ディレクターズスーツはシャツやネクタイなど含めた一式セットでレンタルが一般的ですが、ブラックフォーマルスーツとダークスーツは単品でのレンタルになる場合が多いです。
礼服をレンタルする場合は、一式なのか単品なのかという付属品に注意してください。
礼服の値段は年齢に合わせて選ぼう!
礼服は格や品質によって値段に違いがあり、低価格帯のブラックフォーマルスーツは2~3万円程度で購入することが可能です。
ただし、値段が安い礼服はクリーニングを重ねると黒い色が薄れてくるなど品質も良くありません。
若いうちであれば値段が安い礼服を着用してもかまいませんが、30代や40代になったら値段が高くても品質のいい礼服を購入した方が良いでしょう。
- 礼服の値段の相場は種類によって
- 30代~40代になったら安い値段の礼服を着るのは避けた方が良い
- 礼服を着るときに必要なアイテムは慶事で15,000円~8万円、弔事で6,000円~2万円
礼服だけでなく、礼服と一緒に着用するシャツやネクタイも品質によって価格に差があります。
高い値段の礼服に安いネクタイをしているとバランスが悪くなってしまうので、礼服に合った価格帯で他のアイテム一式もそろえるようにしましょう。