- レディース用就活スーツの基本的なマナーや選び方を知りたい
- 面接官に好印象を与える着こなしを教えて!
- 就活のレディーススーツはパンツとスカートどっちがいいの?
就職活動で着用するリクルートスーツは自分の第一印象を大きく左右します。
特にレディース用の就活スーツは、色や形にサイズ感といったスーツ選びの基本だけでなく、メイクや小物などコーデ全体の組み合わせ方にも気を配る必要があるため難しく、着こなしに悩む声も多く聞かれます。
この記事では、女性の就活生に向けてリクルートスーツの選び方や着こなし・マナーから、よくある失敗例やNGコーデについてスーツを取り扱うプロの目線からわかりやすく解説します。
就活用レディーススーツの重要性!第一印象は見た目が9割
就職活動において、第一印象が合否を左右することは少なくありません。
一般的に人の第一印象は出会って30秒以内で決まると言われますが、企業の採用担当者は単純な容姿ではなく、服装や身だしなみがしっかりしているかどうかを注視します。
特に女性の場合は、男性のスーツに比べてバリエーションが豊富で、例えばパンツかスカートかの違いだけでも相手に与える印象が大きく変わるため難しいと言えます。
就活用のレディーススーツは単なる形式的な服装ではなく、自分の印象や魅力を面接官に伝えるための重要なツールのひとつです。
まずは就活用のレディーススーツを選ぶときのポイントから確認していきましょう。
就活用レディーススーツの選び方
前項で男性に比べ女性の就活スーツは選択肢が多いと伝えましたが、オシャレや個性を出すために着用するスーツでは無いため、清潔感があって誠実な印象を与える着こなしを目指すのが基本になります。
企業や採用担当者に好印象を与えるスーツ選びのポイントを4つの視点から解説します。
レディースの就活スーツは黒orネイビーが一般的
リクルートスーツの定番カラーと言えば、「黒」「ネイビー」「グレー」の3色ですが、レディースの場合は黒かネイビーを選ぶ人がほとんどとなっています。
特に黒はリクルートスーツを代表する色と言っても過言ではなく、女性の場合は9割近い人が黒かそれに近いダーク系のスーツを選んでいます。
「誠実さ」や「爽やかさ」を強く印象づけたいときや、グローバルな活動をしている企業の面接ならネイビーを選ぶのも効果的です。
紺色は黄色人種である日本人の肌を引き立ててくれる色なので、表情が明るく見えるというメリットもあるので無難な黒ではなく、ネイビーを選んで差をつけてみるのも良いでしょう。
自分以外が黒のリクルートスーツだったらどうしよう・・・という不安もあって、ほとんどの就活生は無難な黒を選びますが、面接でネイビーやグレーのスーツを着ても服装マナー的には全く問題ありません。
自信を持って堂々と他の人とは違う色の就活スーツに身を包み、もし万が一面接官に「無難な黒のスーツを着ていない理由」を聞かれたときにハキハキと答えられたらインパクトは絶大です。
ネイビーは世界的にもフォーマルカラーとして認められていますので、存在感をアピールしたいときは選んでみるのも良いかもしれません。
主にメンズ中心の内容ではありますが、リクルートスーツについて詳しく解説している別記事も参考になると思いますので合わせて読んでみてください。
スカートとパンツどちらを選ぶべきか
就活用のレディーススーツを購入するとき、スカートとパンツどちらが良いか悩む女性は多いようです。
結論から言うと、服装マナー的には就活用のスーツはパンツ・スカートのどちらを選んでも問題ありません。
数年前までは、スカートタイプのリクルートスーツを選ぶ女性がが大半でしたが、ジェンダーレスやボーダーレスへの理解や関心が高い昨今では、パンツタイプのスーツを選ぶ女性もかなり増えてきました。
とはいえ、同じスーツでもスカートとパンツでは相手に与える印象が大きく異なるため、志望する企業や職種に合わせて選んだほうが良いと言えます。
例えばスーツの格式という観点で言えば、パンツスーツはスカートタイプよりも”カジュアルな装い”となるため、お堅いイメージのある業種や企業の面接はスカートタイプを選んだ方が無難です。
女性らしく柔らかい印象を与えるスカートタイプの就活スーツ
女性のリクルートスーツとしては定番と言えるスカートタイプのスーツは、女性らしい柔らかな印象を相手に与える効果があります。
銀行や老舗企業のような、どちらかと言えば保守的なイメージが強い業界を志望するときは、昔からの定番スタイルでもあるスカートタイプのスーツが無難です。
スカートタイプのスーツで面接に臨むときは、丈が長すぎたり短すぎたりしないように注意しましょう。
スカートの丈は膝が隠れる程度の長さが理想です。
凛としたカッコ良さが魅力的なパンツタイプの就活スーツ
ジェンダーレスへの関心や理解の高まりと共に、レディースファッションのトレンドとしてもパンツスーツが人気となってきています。
就活用のレディーススーツにもその影響が見られ、機能的で動きやすいパンツタイプのリクルートスーツを選ぶ女性も増えてきました。
IT関係やベンチャー系・外資系など、比較的自由な雰囲気の企業が多い業界ではパンツスーツに好印象を抱くケースが多いようです。
また、冬の寒さ対策としてもパンツスーツは優秀なので季節に応じて切り替えるなど、柔軟に使い分けるのもおすすめです。
サイズ合わせは「きちんと感」の生命線
就活スーツに限らず、スーツの着こなしで最も重要な要素がサイズ感です。
どんなに仕立てが良い高級スーツでも、サイズ感が合っていなければ相手に好印象を与えることはできません。
リクルートスーツは基本的に安価な既製品から選ぶため、自分の身体にぴったりフィットするサイズを探すのは難しいですが、以下のポイントを意識すると選びやすくなります。
- 肩幅をしっかり合わせる
- 袖は手首が少し見える程度に
- ジャケットの丈はヒップが半分隠れる長さがベスト
- スカートなら膝が隠れる長さ(座ったときの長さも要チェック!)
- パンツの丈は足首が軽く隠れるくらいが◎
就活用のレディーススーツを購入するときは、必ず店舗へ赴き試着をして自分の体型になるべく合った商品を選ぶようにしましょう。
裾や丈の直しである程度は補正も可能ですが、体型や身長によっては量販店の既製品では身体に合うスーツが見つけられないケースも考えられます。
どうしても身体に合ったサイズ感のレディーススーツが見つからない場合は、オーダースーツを検討してみるのも良いでしょう。
購入価格が割高になってしまうというデメリットはありますが、仕立ての良いスーツを作っておけば入社後も1~2年ならビジネススーツとして着用することも可能となるため無駄にはならないはずです。
当店GINZA SAKAEYAでは、経験豊富なスタッフがお客様のご要望や着用目的をしっかりヒアリングして、イメージや体型にピッタリなオーダースーツをお仕立て致します。
小柄・高身長・低身長・細身や骨格がしっかりしている女性など、既製品ではどうしても身体にフィットするレディーススーツが無いというお悩みを持つ方は、ぜひ当店にご相談ください。
就活用のレディーススーツはどこで買うのが正解?
前項でスーツの着こなしにおけるサイズ感の重要性と、既製品で自分に合うサイズ感の商品が見つからない場合はオーダースーツという選択肢があることをお伝えしました。
しかし、リクルートスーツをオーダーメイドで仕立てるのは一般的ではなく、どちらかと言えば就活用のスーツはなるべく安価なものを選びたいものです。
続いては、就活用レディーススーツの主な購入先とそれぞれのメリットや注意点などを詳しく紹介していきます。
価格重視ならスーツ量販店がおすすめ
スーツ量販店(洋服の青山・AOKI・コナカなど)では、就職活動が本格的に始まる夏が近づくとリクルートスーツのフェアなどを開催します。
就活生向けのパッケージ商品なども多く、スーツ一式で1万円~3万円と経済的な負担もかなり軽減できるのでおすすめです。
●メリット
- お手頃価格(1~3万)で種類も豊富
- 毎年のことなので店員も就活に詳しいことが多い
- 学割などのイベントやキャンペーンを利用するとさらにお得
●注意点
- サイズの細かい選択肢は少ない
- 他の就活生とカブる可能性は高い
- スーツ自体の高級感や着心地には限界がある
就職活動が始まる大学3年生など、初めてリクルートスーツの購入を検討する場合、パッと思いつくのがスーツ量販店ではないでしょうか。
特に就活が始まってすぐの頃は、スーツを着たまま色々な場所へ移動したり、連日のように着用したりとヘビロテしがちなので、高価なスーツよりも手頃なスーツ量販店のスーツの方が気軽に着れるのでおすすめです。
経済的な負担をとにかく軽減したい!という場合は、イオンやユニクロ・GUなどファストファッションを取り扱う店舗で購入するという選択肢もあります。
選り好みをしなければ1万円以内でリクルートスーツを準備することも可能です。
安価なリクルートスーツでも、サイズがしっかり合っていてマナーに沿った着こなしが出来ていれば全く問題ありません。
ワンランク上の品質を求めるなら百貨店を覗いてみよう
伊勢丹や高島屋などに代表される百貨店の中には、品質の高いスーツを扱うブランドが揃っています。
一度は耳にしたことがあるような有名ブランドのスーツは、素材や縫製にもこだわりがみられシルエットも洗練されています。
●メリット
- 高品質な素材や仕立てで着心地が良い
- 見栄えするおしゃれな印象のスーツが多い
- メンテナンス次第で長く着用することができる
●注意点
- 価格はスーツ量販店に比べて高い(5万円~が相場)
- 就活用のリクルートスーツとして販売されている訳では無い
- 既製品であることには変わらないためサイズが合わない可能性もある
- アパレル業界志望ならブランド選びは慎重に!
一般的に有名ブランドの高級スーツを就職活動用に購入する人は少ないため、お店のラインナップからリクルートスーツとして着用しても良さそうな色やデザインのスーツを選ぶことになります。
色は黒やネイビーで、装飾や柄の無いシンプルなデザインのスーツを選ぶようにしましょう。
経済的に余裕がある方や、第一印象にこだわりたい方なら百貨店で就活用のレディーススーツを探してみても良いかもしれません。
ただし、アパレル関係や服の販売を手掛ける企業を志望する場合は、ライバル関係にあるブランドや取り扱っていないブランドは避けた方が良いので注意しましょう。
フィット感や周囲との差別化にこだわるならオーダースーツ!
前項でも少しふれましたが、既製品だと身体にピッタリ合うスーツが見つからない人や、本命企業の最終面接などここぞ!の場面で着用する一張羅をお探しの人にはオーダースーツのお仕立てがおすすめです。
就職活動が始まってからしばらくの間はスーツであちこちへと足を運ぶ機会が多く、スーツへの負担も大きいため安くて丈夫なリクルートスーツを購入した方が良いと言えます。
しかし、候補が絞られていよいよとなれば見た目でも差が付く勝負用のリクルートスーツを別途準備するのは一考の価値があるはずです。
●メリット
- 体型に合わせて仕立てるためフィット感は抜群
- デザインや細かい部分の調整が可能
- 長期的な着用を見越した1着にすることも可能
- 高品質な素材と仕立てで見た目も美しい
●注意点
- 高コスト(安くても5万円~、平均相場は10万円前後)
- オーダーメイドなので納期を逆算する必要あり(注文から2週間~1ヶ月以上)
- 就活用なのでシンプルなデザインで色も選べない
スーツの着こなしで最も重要とされるサイズ感は、いわゆる”吊るしのスーツ”(既製品)では限界があると言わざるをえません。
就活を目的としたリクルートスーツは、身だしなみや服装マナーを重視した着こなしが求められることを考えると、せっかく高いお金をかけるならオーダースーツを仕立てた方が費用対効果が高くおすすめです。
気になる価格や注文の方法などは、初めてオーダースーツを仕立てる女性向けに判りやすく解説している記事がありますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
ネット通販は便利だがサイズで失敗するリスクが高い
大学での勉強・就活・サークル活動にアルバイトと、多忙を極める大学生にとってネット通販は利便性が高く効率も良い素晴らしい購入手段です。
しかし、就活用のレディーススーツをネット通販で購入するのは避けた方が良いかもしれません。
理由は最も重要な「スーツのサイズ感」で失敗するリスクが高いからです。
ネットの場合、スーツのサイズ表記が取扱い店舗やブランドで微妙に違っていたり、実物が表記されている採寸と合っていないなど、サイズ選びが難しいケースが非常に多いといえます。
どうしてもネット通販で就活用のレディーススーツを購入する場合は、以下の注意点を意識しましょう。
●注意点
- 返品や交換などの対応の有無を購入前に確認する
- 届いたら画像では判らない部分の縫製や素材感のチェックをする
- 補正や調整が可能なショップで購入する
- 購入から手元に届くまでのタイムラグを考慮する
サイズが合っていないスーツは、就職活動においてマイナス要素でしかありません。
ネット通販は便利ですが、スーツの購入はなるべく実際の店舗に足を運び、実際に袖を通した上で選ぶようにしましょう。
好印象を与える就活に適したレディーススーツの着こなし
就活で着用するレディーススーツは、品質や仕立ては二の次で「正しい着こなし」が出来ているかどうかがポイントになります。
レディーススーツをちゃんと着るのは初めてという人も多いと思いますので、基本的な着こなしから細かい注意点まで好印象を与える着こなしのポイントを解説します。
スーツのサイズ感・インナー選び・ボタンマナー
まずはレディーススーツを着こなす上で覚えておきたい基本的なマナーや注意点から確認していきましょう。
記事内でも再三に渡りお伝えしてきましたが、スーツのサイズ感が身体にちゃんと合っているかどうかは基本中の基本となります。
就活ではレディーススーツに合わせるインナーは、白い襟付きのシャツやブラウスを選ぶようにしましょう。
暑い季節は下着が透けてしまわないように、生地の厚さや下着の色にも気を配ります。
メンズとは異なり、レディースの場合ジャケットのボタンは全て留めるのが基本です。
靴やバッグなどの小物は統一感を意識しよう
就活のレディーススーツコーデは、靴やバッグなどの小物合わせも含めたトータルバランスを意識する必要があります。
リクルートスーツに合わせる靴は黒のローヒールパンプスが基本です。
靴を新調したときは、就活前に何度か履いて慣れておくようにしましょう。
不慣れな靴をいきなり履いてしまうと靴擦れを起こしたり、思わぬ怪我に繋がる危険性があります。
バッグはA4書類が入る大きさで、椅子の横などに置いても自立するようなタイプを選ぶのがおすすめです。
スカートタイプのスーツなら、肌色のストッキングを履いた上で破れや伝線などのトラブル対策に、予備を持ち歩くようにしましょう。
メイク・髪型・身だしなみも「着こなし」の一部
第一印象を良くするためには、スーツの着こなしだけでなく髪型やメイクなどの身だしなみも整える必要があります。
就活では色味を抑えたナチュラルメイクが基本となります。
髪型は顔が隠れないようにセットするか、ひとつにまとめるなどして表情が相手にしっかり判るようにしましょう。
爪が長いと不潔な印象を与えかねないため、短く切ってネイルなども控えめに。
あくまでも就職活動なので、ファッション性よりも清潔感のある身だしなみを強く意識して好印象を与える着こなしを目指しましょう!
レディース用の就活スーツでよくある失敗やNG例まとめ
就職活動をする上でスーツの着こなしがなっていないと、「社会人としての常識」が無いと思われてしまい、知らず知らずの内に評価を下げられてしまうこともあります。
最後に就活でレディーススーツを着こなす上で、よくある失敗や注意すべきNG例を具体的に紹介するので、参考に役立ててみてください。
- ネットのコーデを参考にレディーススーツ一式を揃えたのにカジュアルすぎると友人に指摘されました。
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就活に適したレディーススーツの着こなしは、無難で画一的なアイテムの組合せになることが圧倒的に多いと言えます。
具体的には黒か濃紺のセットアップに白のブラウスやシャツ、黒系の色でまとめた靴やバッグというコーデになる人がほとんどではないでしょうか。
しかし、ちょっとしたアイテム選びの違いでカジュアルな印象になってしまうこともあるので注意が必要です。
例えば、パンツスーツの方がスカートよりもカジュアル感が強く、インナーのブラウスやシャツもフリルがついていたり光沢感が強い質感の素材を選んでしまうとカジュアルな印象になってしまいます。
また、暑い時期なら透け感のある素材のシャツを選んだり、胸元が開きすぎた着こなしも避けた方が無難です。
- 他の就活生と差をつけるために高級スーツを買おうと思いますが、採用担当者が気付いてくれるかどうか不安です。
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結論から言うと、スーツ生地の質感やデザインこそ見る人が見れば違いはすぐに判りますが、面接官や採用担当者が必ずしも気付くとは限りません。
記事内でもお伝えした通り、面接官や採用担当者はファッションチェックをしている訳ではなく、社会人としてスーツをちゃんと着こなしているかどうか?の確認をしているだけです。
そのため、スーツのブランドや価格ではなく、着こなしやサイズ感にこだわった方が結果的に好印象へと繋がります。
正しいレディーススーツの着こなしは就活を成功させる大事なスキル!
就職活動におけるリクルートスーツの着こなしは第一印象に大きな影響を与えますが、実は「社会人ならできて当たり前」のことです。
TPOに合った正しい服装選びや着こなしは、社会人が備えておくべきスキルの1つであり、出来ていないと面接の前から印象を下げてしまう恐れがあるので注意しましょう。
- 適正なサイズのスーツをしっかり着こなすのが就活では重要
- 無理に高いリクルートスーツを購入する必要は無い
- サイズがどうしても合わない場合はオーダースーツがおすすめ
- 基本に忠実な王道コーデを選ぶのが無難
他の就活生に差をつけて少しでも有利にしたいという気持ちは判りますが、スーツの着こなしで特別なことをする必要はありません。
あくまでも清潔感やサイズ感といった基本をしっかり守り、誠実さと社会人としての常識を示すことを心がけましょう。