- 小柄な女性がレディーススーツ選びで気を付けるべきポイントを教えて
- 小柄な体型でもスーツで見栄えする着こなし術を知りたい!
- 季節やシーンを意識した小柄でも似合うレディーススーツコーデは?
レディーススーツは本来、知的で洗練された雰囲気や見せたい自分を演出するためのアイテムです。
しかし、身長が150cm台やそれ以下の小柄な女性の中には、体型や雰囲気がスーツとマッチせず苦手意識を抱いたり着用を避ける人も多いのではないでしょうか。
確かにスーツをかっこよく着こなす人は高身長のイメージが強いですが、実は小柄な体型の女性であってもスーツの選び方や着こなしを少し工夫するだけで体型を逆に活かすようなスーツスタイルを目指す事も可能です。
この記事では小柄な女性向けのレディーススーツ選びのポイントと、体型を活かしたコーデや着こなしのテクニックを詳しく解説します。
小柄な女性がレディーススーツ選びで苦労する理由とは
冒頭でも触れましたが、レディーススーツに対して苦手意識を持っている小柄な女性の中には、体型との相性が悪いからと理由を決めつけて諦めている人も多いのではないでしょうか。
単に相性の問題で片付けるのではなく、スーツが似合わない理由や原因を追究することは解決の糸口になります。
小柄だとレディーススーツを着たときにバランスが取りにくい
小柄な女性が抱くスーツに対する悩みで最も多いのが、着用したときに自分の体型とバランスが取れていないと感じることです。
既製品のレディーススーツの多くは、成人女性の標準体型を基準に作られているため、平均より小柄な女性が着ると以下のようなデメリットが生じます。
- ジャケットの丈が長く見えてしまう
- スーツパンツの足元がだぶついてしまう
- 全体的な重心が下寄りでバランスが悪く見えてしまう
小柄な女性がスーツを着たときに”着せられている感”が出てしまうのは上記のようなデメリットが原因です。
市販の既製品でサイズを探しにくい
一般的なアパレルブランドやスーツ専門店に行けば、低身長の女性向けのサイズが準備されていますが、小柄な女性が必ずしも標準体型であるとは限りません。
小柄でとても線が細い女性も居れば、骨格がしっかりしている人やぽっちゃり体型な小柄女性まで、その体型は十人十色です。
既製品のレディーススーツを単に身長だけで探してしまうと以下のような悩みにぶつかってしまうことがあります。
- 肩幅は合っているのに袖や丈が長い(短い)
- ウエストに合わせて着ると、だぶついてしまう
- スカート丈が長くなり短足に見えてしまう
低身長向けのレディーススーツ自体、数や種類がそこまで豊富では無いため、個人差が大きい肩幅やバストのサイズなどを考慮すると既製品でサイズを探すのは難しくなります。
スーツに苦手意識をもってしまう
レディーススーツ選びに失敗したり、実際に着用した自分の姿に納得がいかないことが続くと、「自分にはどうせスーツは似合わない」とネガティブな気持ちになってしまう小柄女性も少なくありません。
確かに前述の通り、小柄な体型の女性が既製品のレディーススーツから自分にぴったりなサイズを探すのは大変ですが、それは自分の体型に合ったスーツ選びのポイントを知らないからです。
自分に合う正しいサイズ感やシルエットのレディーススーツを選ぶことが出来れば、小柄な女性でも自信をもってスーツスタイルを楽しむことが可能になります。
小柄女性のスーツ選びで重要な3つのポイント
小柄な女性のレディーススーツ選びは難しいことを前項でお伝えしましたが、以下のポイントを意識するだけで既製品の中から自分の身体に合うスーツを探すことが可能となります。
見栄えするスーツスタイルの肝は”サイズ感”
スーツの着こなしにおいて最も重要なのがサイズ感です。
しかし小柄な女性の場合、身長だけでなく手や足の長さも平均的な体型に比べて短くなりがちなので、自分にピッタリなサイズ感のスーツを探すのに苦労することが多いと思います。
レディーススーツのサイズ選びで意識すべきチェックポイント
- ジャケットの肩先が自分の肩幅にしっかり合っているか
- ジャケットの袖の長さは合っているか(理想は手首が少し見える長さ)
- ジャケットの着丈は合っているか(お尻が半分隠れるくらいが◎)
- ウエストの位置(絞り部分が自分のくびれと一致しているか)
- パンツ丈の長さは合っているか(足首が少し見えるくらいの長さ)
自分の体型にジャストフィットする理想のレディーススーツを求めるならオーダースーツを仕立てるのがベストですが、既製品であっても上記のポイントを意識すればある程度見栄えする着こなしが可能になるはずです。
逆に、たとえ高級ブランドのスーツであっても身体のサイズに合っていなければ野暮ったく見えたり、だらしなく見えてしまうので注意しましょう。
オーダースーツに興味はあるけど、お店選びや価格に不安がある方は特集記事があるのでぜひチェックしてみてください。
ハイウエストや短めの丈でスタイルアップを狙う
小柄な女性がレディーススーツを着用したときに”着せられている感”が出てしまう理由として、低身長ゆえに重心が下がって見えがちという問題があります。
そこで小柄な女性におすすめしたいスーツ選びのテクニックとして、重心を上に上げることができる以下の3つの方法を紹介します。
①ジャケットの丈を少し短くしてみる
ジャケットの丈が長めだと、コーデ全体の重心は下がって見えるものです。
レディーススーツを着用した姿を確認して、バランスが悪いと感じたときは、ジャケットの丈をウエストより少し下くらいの位置まで詰めてもらいましょう。
②ハイウエストで腰の位置を高くしよう
ハイウエストのボトムスは腰の位置が高くなり、脚長効果や重心が上がって見える効果があります。
ウエスト部分にタックや切り替えのあるデザインなら、視覚効果がより高まるのでおすすめです。
③インナーとボトムスの色を揃えてみる
セットアップなら上下の色が揃っているのは普通ですが、単体のジャケットやパンツを組み合わせるコーデの場合であっても、上下やインナーとの色を揃えて縦のラインを意識するテクニックも効果的です。
コーデ全体を同系色で揃えると身体が縦長に見える効果があり、コーデ全体のバランスを整えやすくなります。
小柄な女性におすすめなスーツのデザインとは?
小柄な体型を美しく引き立てる着こなしを目指すなら、スーツ自体のデザイン選びも重要なポイントになります。
小柄な女性と相性が良いノーカラージャケット
ノーカラージャケットは襟が無いデザインなので、首周りがスッキリ見えたり上半身の見た目をコンパクトにする効果があります。
小柄な女性がスーツを着たときに起こりやすい「ジャケットに着られている」感じを解消することが出来る上に、フォーマル感や大人っぽさもしっかり演出できます。
I(アイ)ラインスカートで縦のラインを強調
女性らしさを演出できるフレアスカートのスーツも魅力的ですが、低身長でスーツコーデに自信が持てない人にはコーデ全体が縦長に見えるI(アイ)ラインスカートがおすすめです。
シャープな印象でカッコよく見えるだけでなく、細見え効果やヒールなどと組み合わせれば身長を高く見せる効果も狙えます。
テーパードパンツの運用は慎重に
脚を長く見せたり綺麗に見せるのに効果的なテーパードパンツは、小柄な女性がレディーススーツを着こなす上でも有用なアイテムです。
しかし、テーパードパンツを履けば誰でも足が細く・長く見えるという訳ではなく、着る人の体型や着こなし方次第では逆効果になってしまうこともあるので注意が必要です。
テーパードパンツが逆効果になりがちな人
- ぽっちゃり体型や骨格がしっかりしている人
- 腰回りや足回りが太めの人
- 足が短い人
基本的に、下半身がガッチリしている体型の人はテーパードパンツと相性が悪く、着用するとかえって下半身が強調されてしまう恐れがあります。
また、小柄な女性が何も工夫せずテーパードパンツを着用するのもおすすめしません。
ヒールがある靴で高さを出したり、足首が見えるような丈を選ぶなどコーデに少し工夫を加えての運用を意識してみましょう。
季節・シーン別!小柄女性におすすめのスーツコーデ術
小柄な女性であっても、体型に合ったスーツ選びを意識すればコーデを楽しめることをお伝えしましたが、季節やシーンに合わせたコーデやアイテム選びも重要です。
単にスーツを着用するだけでなく、TPOに合わせて自在にスーツスタイルを変えられれば、周囲から好印象を得られるだけでなくスーツを着るのが楽しくなります。
季節感を意識した小柄な女性向けのスーツコーデ
仕事着としてスーツを着る場合、一年中同じような色やデザインという人もいますが、スーツスタイルであっても季節感を取り入れたコーデを意識した方が見栄えがします。
季節ごとのコーデ例と、季節感を演出するためのポイントを紹介します。
春のスーツコーデは明るく爽やかな印象を意識したい
新生活や新しい出会いの季節である春は、爽やかで明るい色合いのコーデを意識するのがおすすめです。
春は柔らかく上品な印象のコーデを意識しましょう。
小柄な女性におすすめな春のスーツスタイルに適したアイテムは以下の通りです。
- 顔周りがスッキリした印象になるノーカラージャケット
- インナーにVネックのブラウスを取り入れるのも◎
- ショート丈のジャケット×テーパードパンツ
物事の始まりやキャリアアップなどの転機になることも多い春は、清潔感と好感度を重視した定番や王道のスーツスタイルがおすすめです。
夏は機能性・見た目共に涼やかなスーツスタイルがおすすめ
暑い夏は、着心地も見た目も涼しげなコーデを意識するのがポイントです。
ライトブルーや明るいベージュ系など見た目にも涼やかな色合いで、素材もリネンやサマーウールのような着心地の良いアイテムを選ぶようにしましょう。
小柄な女性が薄手素材のスーツを着用すると、オーバーサイズ気味になりやすいのでサイズ感や着用時のバランスをしっかりチェックしてください。
また、夏のレディーススーツコーデは肌の露出にも注意が必要です。
暑さ対策は重要ですが、涼しさを重視しすぎて過度な露出にならないように注意しましょう。
秋のスーツコーデは重たい印象にならないように注意!
秋のスーツコーデは、季節感を演出するために温かみのある素材や落ち着いた色合いを選ぶのが定番ですが、小柄な女性の場合はコーデ全体が重たくならない工夫が必要です。
コーデ全体の重心が下がって見えないように、ウエスト部分にメリハリがあるデザインのスーツを選んだり、秋らしさを感じさせつつも重たい印象になりにくい色柄を取り入れるようにしましょう。
冬は防寒とスタイルアップの両立を意識したコーデがおすすめ
冬のレディーススーツコーデは、寒さ対策をしつつ着膨れせずにスッキリした着こなしを意識しましょう。
特に小柄な女性は、防寒を意識しすぎて着膨れた印象になると見栄えが悪くなってしまいます。
セーターや薄くても防寒性能が高い肌着などのインナーを活用しつつ、ジャケット丈やウエストラインをしっかり調整してスタイルアップを狙える着こなしがおすすめです。
寒さが厳しいときはマフラーや手袋などの小物が必要になりますが、なるべくコンパクトにまとめて厚ぼったい印象にならないように注意しましょう。
TPOを意識したシーン別スーツコーデ
続いては、シーンで異なるスーツスタイルのポイントやコーデ例を紹介します。
就職活動やインターンで着用するレディーススーツ
就活やインターンで着用するスーツは「リクルートスーツ」と呼ばれ、一般的なビジネススーツとは着こなしやルールが若干異なります。
リクルートスーツの場合、服装マナーを守りキチンとスーツを着こなしているかどうか?が重要なので、スーツ自体は比較的安価でデザインも画一的であることが多くなります。
小柄な女性がリクルートスーツを着用するときのポイントは、とにかくサイズ感を強く意識して体型に合ったスーツを選ぶことに尽きます。
すでにお伝えしてある通り、肩幅・袖丈・裾など見栄えに直結する要所のサイズ感に注目して、実際に試着をしながら自分に合うリクルートスーツを探すようにしましょう。
好印象を与えるビジネスシーンのレディーススーツとは
ビジネスシーンで着用するレディーススーツは、「清潔感」「きちんと感」「スタイルアップ」の3つを意識すると好印象を与えるコーデになります。
小柄な女性のビジネススーツコーデに役立つテクニックやポイントは以下の通りです。
- カジュアルな印象のコーデはなるべく控える(幼くみえてしまう)
- 派手な色や個性的なデザインよりも基本に忠実なスーツコーデの方が無難
- ヘアスタイルをタイトにまとめるとコーデ全体がスッキリ見える
- 縦のラインを意識したコーデがおすすめ(ハイウエスト・ヒールなど)
ファッショナブルなスーツコーデよりも、仕事着としてしっかりレディーススーツを着こなすことに意識を割いた方が失敗しにくくなります。
ビジネスシーンのスーツコーデに遊び心を足すのは、自分の体型を活かしたスーツコーデに慣れてきてから楽しむのがおすすめです。
入学式などのセレモニーは体型を活かした可愛い着こなしも◎
前述のリクルートスーツやビジネススーツを小柄な女性が着るときは、オシャレよりも服装マナーを重視した方が無難ですが、入学式や結婚式などのセレモニーならコーデの選択肢は一気に増えます。
小柄な女性だからこそ似合うフェミニンなスーツコーデに挑戦したり、華やかな色やデザインのスーツを選んでみるのも良いでしょう。
結婚式のレディーススーツ選びについては、詳しく解説している特集記事もあるので、ぜひコーデの参考に役立ててみてください。
小柄な女性に多いレディーススーツに関する疑問・質問まとめ
最後に、小柄な女性がスーツスタイルに対して抱く不安や、実際によくある誤解や寄せられることが多い質問を解説と共に紹介します。
- ワイドパンツはスタイルが良く見えると聞いたのですが本当ですか?
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小柄な女性がスーツを美しく着るためには、縦のラインを意識することが重要であるとお伝えしました。
確かにワイドパンツも縦のラインを強調して、スタイルアップに役立つアイテムではあるのですが、小柄な女性との相性はあまり良くないと言えます。
低身長な人がワイドパンツを着用してしまうと、コーデ全体の重心が下がってしまい、逆に脚が短く見える恐れがあります。
- カッコいいスーツ姿に憧れてパンツスーツにしたら似合わないと言われた
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レディーススーツはスカートとパンツのスタイルが選べますが、一般的なイメージは「パンツ=カッコいい」「スカート=女性らしさ」だと思います。
小柄な体型の場合、体型を活かしたフェミニンなスーツコーデを目指すならスカート、体型をカバーしてスマートな着こなしを目指すならパンツスーツがおすすめです。
しかし、小柄で童顔な女性がイメージ的には正反対のパンツスーツを選んでしまうと、チグハグな印象に見えてしまうかもしれません。
小柄な体型を活かしたフェミニンなパンツスーツに役立つ工夫
- 柔らかい質感の素材を選んでみる(とろみ・フリルなど)
- 可愛らしさを演出してくれる淡い色合いのパステルカラーを選んでみる
- 女性らしい小物(バッグやアクセサリー)でコーデにアクセントをプラス
体型や見た目との相性で、どうしてもパンツスーツが似合わない人も居ます。
無理に正反対のコーデに挑戦するだけでなく、自分の長所を活かせるコーデを模索してみるのもおすすめです。
- 小柄体型の40代です。可愛いコーデは年齢的に避けたいのですが・・・
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フェミニンな着こなしは小柄な女性と相性が良いとお伝えしましたが、年齢や立場によっては落ち着いたスーツコーデが求められることもあります。
ただし40代でもフェミニンなスーツコーデが似合う人も居ますし、年齢を理由に頭から否定したり忌避感を持つのは辞めた方がいいかもしれません。
例えば、年齢や立場に合わせて高品質のスーツを選んだり、プロに見立ててもらってオーダースーツを仕立てるのも良いでしょう。
年齢を重ねることで逆に似合ってくるようなスーツの色柄やデザインもあるので、先入観に捉われずさまざまなスーツコーデを楽しみましょう。
40代のレディーススーツ選びとコーデのポイントを解説した特集記事もあるので、コーデの幅を広げたい方はぜひチェックしてみてください。
小柄な体型を活かして自分らしいレディースーツコーデを楽しもう!
ここまで、小柄な女性がレディーススーツを楽しむために役立つスーツの選び方や、コーデに役立つテクニックやポイントを紹介しました。
小柄な女性は「サイズが合わない」「バランスが悪く見える」など、スーツの着用で色々な壁にぶつかりがちですが、自分に合ったサイズ感や着こなしを意識することで体型を逆に活かしたコーデを楽しむことが可能です。
- 要所のサイズ感に注目しつつ体型に合ったスーツ選びをしよう
- 小柄な女性がスーツを着こなすときは重心の位置を意識しよう
- 季節やシーンに合ったコーデやアイテム選びを
- 最も重要なことは”自信を持つ”こと
小柄な体型を活かしたり、カバーするためのスーツ選びやテクニックも重要ですが、スーツに苦手意識を持たず、自信を持ってコーデを楽しむ気持ちこそが一番大切なことかもしれません。
低身長や童顔であることをネガティブに捉えるのではなく、むしろ魅力や長所として自分にしかできないスーツコーデを楽しんでみてください!