ダブルスーツの基本や魅力を徹底解説!選び方や似合う年代・体型を知って上手に着こなそう

  • ダブルスーツはシングルスーツと何がどう違うのか知りたい
  • ダブルスーツの特徴や着用するメリットとは?
  • 適切な選び方やダブルスーツが似合う年代や体型を教えて!

ダブルスーツという言葉自体は知っていても、具体的にどんなスーツなのか、シングルスーツとは何がどう違うのかをしっかり把握している人は意外に少ないのではないでしょうか。

中にはダブルスーツに対して「古臭い」や「ダサい」といったネガティブなイメージを漠然と抱いている人もいるかと思いますが、最近のメンズスーツ界隈ではクラシカルで重厚なダブルスーツがトレンドとして注目されてきています。

この記事では、基本となるダブルスーツとシングルスーツの違いから、特徴や魅力はもちろん着こなし術やマナーまで詳しく解説します。

スーツの着こなしがいつも同じになりがちな方や、ビジネスシーンで個性的なスタイルや年齢や役職に適した重厚なスタイルのスーツファッションを楽しみたい方は必見の内容となっていますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

目次

ダブルスーツの基本や特徴を知っておこう

まずはダブルスーツとはどんな形状や特徴を持つスーツなのかを把握しておきましょう。

シングルスーツとダブルスーツはボタンの数や配置が異なる
シングルスーツとダブルスーツはボタンの数や配置が異なる

ダブルスーツは、19世紀ごろにイギリス軍で士官が乗馬をするために着用していた外套がルーツだといわれています。

軍服であったことや屋外における防寒着としての役割も果たしていたことから、ブレステッド(前打ち合わせ)が深く重厚で格式高い見た目が現代でも見られるダブルスーツが持つ大きな特徴です。

一方、シングルスーツの原型は16世紀ごろにイギリスの農夫が着ていたフロックと呼ばれる服だといわれています。

19世紀ごろになると、貴族の平服として馴染みのあるシングルスーツのスタイルが確立され、普段使いの動きやすい服として普及していきました。

そのため、シングルスーツはブレステッドの重なりがほとんどなく、動きやすくスタイリッシュな見た目となっているのが特徴です。

単純にダブルスーツかシングルスーツかを見極めたいときは、ボタンの数に注目すれば一目瞭然です。

スーツのボタンが平行(横方向)に2つ付いているならダブルスーツ、1つしか付いていないならシングルスーツということになります。

この記事ではダブルスーツを掘り下げて詳しく解説していきますが、シングルスーツの特徴や着こなし方を掘り下げて紹介している記事もあるので、気になる方は合わせてチェックしてみてください。

ダブルスーツの魅力や着用するメリットについて

ダブルスーツとシングルスーツを比べたとき、現代社会においては圧倒的にシングルスーツの方が着用されている比率や頻度が高いといえます。

しかし冒頭でも軽く紹介していますが、昨今スーツファッションのトレンドの1つとして「英国クラシック回帰」に注目が集まり、ダブルスーツの人気が高まってきています。

続いては、そんなダブルスーツが持つ魅力やメリットについて詳しく解説していきましょう。

ダブルスーツの魅力とは

ダブルスーツにはシングルスーツとは違う独自の魅力がいくつもあります。

  • 見た目の重厚感(男らしさや威厳を演出できる)
  • スーツとしての格式が高く幅広いシーンで着用できる
  • 個性的な印象やオシャレな印象を与えることができる

それぞれの魅力について、さらに詳しく解説していきましょう。

ダブルスーツは大人の魅力を引き出すことができる!

ダブルスーツは高官が着用していた軍服に由来することから、現代でもシングルスーツに比べると重厚で男らしさを感じさせるスーツとして定着しています。

冒頭でダブルスーツに対して「古臭い」「ダサい」というネガティブイメージを持つ人がいるとお伝えしましたが、実はそのイメージはバブル時代に流行したスーツに起因します。

バブル時代のスーツと言えば、不自然なほどに盛り上がった肩パットに分厚い生地、さらにゴテゴテとした印象の色柄や装飾のダブルスーツがトレンドでした。

しかし、現代のダブルスーツは当時とは全く別物です。

ダブルスーツの例
現代のダブルスーツはスッキリした見た目でスタイリッシュ

シングルスーツの良さであるスタイリッシュでスマートな印象を与えるシルエットと、ダブルスーツの魅力である重厚さが同居しているようなデザインが主流で、古臭さやダサさは全く感じさせない見た目になっています。

フォーマルさも兼ね備えたダブルスーツをさらりと普段使いできると、スーツファッションに精通した大人の魅力がグッと増すのでぜひ挑戦してみましょう!

ビジネスシーンからフォーマルシーンまで幅広く着用できるのがダブルスーツ

一般的にダブルスーツはシングルスーツよりも格式が高い服装とされているため、パーティーや結婚式などフォーマルな装いが求められる場にも適している点も大きな魅力です。

シングルスーツで出席することがダメなわけではありませんが、年齢や社会的な立場によってはダブルスーツで出席した方がスマートな印象を与えてくれます。

もちろんビジネスシーンでダブルスーツを普段使いすることも可能で、重厚で威厳のある印象を与えてくれます。

シングルスーツと同じような感覚で着用ができて、フォーマルな場でも活躍してくれるのがダブルスーツなのです。

個性的で周囲と差別化できるのがダブルスーツ

現代においてスーツといえばシングルスーツが主流であることは間違いありませんが、だからこそダブルスーツの着用は周囲の目を惹いて着ている人の個性を演出できるといえます。

特に昨今のクラシカル回帰のブームも後押しして、ビジネスシーンでダブルスーツをさりげなく着こなすことが出来れば、オシャレでトレンドにも敏感な人という印象を周囲に与えることが可能です。

シングルスーツが主流である中でダブルスーツを着用すれば、それだけで目立つことができるので仕事で注目を浴びるような立場の人なら部下との差別化という意味でも有用です。

ダブルスーツを着用するメリットとは

個性を演出したり重厚な大人っぽさを演出できる点が魅力のダブルスーツですが、実は着用することで得られるメリットもいくつかあります。

ダブルスーツなら体型を隠すことが可能

シングルスーツの場合、スタイリッシュでスマートな着こなしやシルエットが好まれるため、基本的にジャストサイズで身体のラインがはっきり出るのが一般的です。

ダブルスーツもサイズ感は身体にフィットするものを選ぶという点は同じですが、前打ち合わせで重なる部分が多いことや肩パットが入ることで華奢な人やお腹が出ている人が気になる体型をカバーしてくれるという利点があります。

ビジネスを有利にする印象操作にも有効

印象操作というのは少し大仰かもしれませんが、ダブルスーツを上手に活用することでビジネスシーンにおいて自分に対する相手が抱く印象に影響を与えることは可能です。

重厚な印象を与えてくれるダブルスーツは、着ている人の威厳を高めたり説得力を持たせる効果が期待できます。

商談で握手をしている画像
ダブルスーツで商談やプレゼンが成功するかも?

もちろんダブルスーツを着れば仕事が全て上手くいくというわけではありませんが、成功しているビジネスマンや経営者は服装が相手に与える印象を知っていて、それらを上手に活用している人がとても多いことは確かです。

ダブルスーツの着用マナーや着こなしのポイント

単にオシャレというだけでなく、相手に与える印象まで考えてビジネスツールとしても役立てることができるダブルスーツですが、正しい着用マナーや着こなしを知っていなければせっかくの効果も台無しです。

続いてはダブルスーツを着用するときのマナーやポイントについて詳しくみていきましょう。

ダブルスーツの基本的な着用マナーを知っておこう

ダブルスーツが再注目されつつあるとはいえ、シングルスーツに比べれば圧倒的に着用する機会が少ないため、着用マナーが判らないという人も多いかと思います。

基本的な服装マナーとしてはシングルスーツと同様ですが、ボタンの開け閉めや色柄のチョイスなど異なる点もあるのでしっかり押さえておきましょう。

ダブルスーツのボタンマナー

シングルスーツの場合は、いわゆるアンボタンマナー(一番下のボタンは外す、座るときはボタンをすべて開ける)を意識すればよいので迷うことは少ないですが、ダブルスーツの場合はマナーが異なるので注意が必要です。

ダブルスーツの場合のボタンマナー
ダブルスーツの場合のボタンマナー

例えばダブルスーツのボタンが4つの場合、ボタンが配置されている形状によってマナーが変わります。

配置が縦横共に同じ位置ならボタンをすべて閉じて、上部のボタンが広くなっている形状なら一番下のボタンだけを留めるといった具合です。

ダブルスーツのボタンマナーについては、ボタンの形状や種類ごとにそれぞれ解説している記事があるので詳しく知りたい!という方はぜひチェックしてみてください。

この記事では、簡易的ですがダブルスーツを着用するときに最低限覚えておきたいボタンマナーをまとめて紹介しておきます。

  • ダブルスーツの場合は、座るときもボタンは外さない
  • ボタンが縦横同じ位置に配置されている場合はすべて閉じる
  • Y字状(一番上のボタンだけ広い)の場合は、広い部分のボタンだけ開ける

また、アンボタンマナーやシングルスーツの場合のマナーを詳しく知りたい!という方は、ボタンマナーについてまとめた記事もありますので参考に役立ててみてください。

シーンによって着こなしが大きく変わるダブルスーツ

ダブルスーツはビジネスからフォーマルな場まで幅広いシーンで着用できるとお伝えしましたが、実は着こなしやスーツの色柄をシーンに合わせて変えることでその魅力を最大限に活かすことができます。

ダブルスーツの着こなしについては詳しく解説している記事がありますので、ここでは特に意識すべき着こなしのポイントをいくつか紹介します。

ビジネス用のダブルスーツは控えめな色柄とデザインがおすすめ

ビジネスシーンで着用する目的でダブルスーツを選ぶときは、相手や場を選ばない無地や控えめなストライプで無難な色合いでコーデをまとめた方が良いと言えます。

例えば経営者や重役の方なら多少遊び心のあるデザインや色柄でも問題視されにくいですが、若い人や会社での立場がそこまで高くない人が目立つダブルスーツを着てしまうと目上や商談相手に失礼だと思われることも。

ビジネスシーンでは服装マナーも強く意識する必要があるため、ボタンを閉めた状態で身体にちゃんとフィットしているか、袖や丈が不自然になっていないかなどにも注意する必要があります。

ダブルスーツのビジネスマナーについて詳しく書いている記事もあるので、仕事着としてダブルスーツを検討している方は参考に役立ててください。

結婚式では目立ち過ぎないことを意識しよう

「結婚式にダブルスーツで出席するのは失礼だ」と考える人もいるようですが、一般的な服装マナーの観点で言えば格式が高いダブルスーツは結婚式との相性が良く、決して失礼にはなりませんので安心して着用しましょう。

オシャレなダブルスーツの着こなし例
結婚式なら華やかな色柄でも良いが目立ち過ぎ無いように注意!

ただし、結婚式における主役はあくまでも新郎・新婦やその家族です。

ゲストとして呼ばれているのであれば、派手な色柄のダブルスーツで悪目立ちするのは失礼なので注意しましょう。

結婚式におけるダブルスーツの着こなしやマナーについては、詳しく解説している記事もあるので気になる方はぜひチェックしてみてください。

パーティーやカジュアルシーン用なら自分らしさの演出を楽しもう

個性的で遊び心に溢れたダブルスーツの着こなしを楽しみたいなら、カジュアルシーンやラフに参加できるパーティーがおすすめです。

マナーをそこまで意識しなくてよいシーンなら、自分らしさを演出できるように好みやオシャレに特化したダブルスーツを選んで着用してみてもよいでしょう。

晴れ着として着用するダブルスーツなら、色柄だけでなくボタンや装飾などにもこだわってみるのもおすすめです。

ダブルスーツはオーダーメイドがおすすめ!

一般的にスーツの購入方法は

  • すでにサイズがある程度決まっている既製品を購入する方法
  • 採寸をしてオーダーメイドでスーツを仕立てる方法

上記のように、既製品かオーダーメイドかという2パターンに分類されます。

スーツはある意味”制服”や”仕事着”という意味合いが強いため、特に若いころは「必要だから仕方なく購入するもの」という認識で安い既製品を購入する人が多いかと思います。

ゼニアのスーツを着た男性画像
高品質のダブルスーツは大人の魅力を底上げしてくれる

ところが、社会人としての経験を重ねて経済的にも気持ち的にも余裕が出てくると、スーツは単なる仕事着ではなく自己表現や仕事を円滑に進めるためのツールとして重視するようになってきます。

特にマイノリティなダブルスーツをわざわざ仕立てる場合は、単に仕事着としてではなく「自己表現」の1つとして購入するという意味合いが強いため、選択肢が狭い既製品ではなくオーダーメイドで仕立てるのがおすすめです。

オーダーメイドでダブルスーツを仕立てた方が良い理由

スーツと言えばシングルスーツが一般的であり、紳士服を取り扱う小売店をみてもダブルスーツの既製品はほとんど見かけません。

既製品のダブルスーツが全くないわけではありませんが、数が少ないためサイズやデザインの選択肢が限定されてしまい、自分のイメージや好みを完全に反映させることはかなり難しいと言えるでしょう。

前項でも触れていますが、単なる仕事着として何もこだわりを持たない人はダブルスーツをわざわざ購入したいとは考えないものです。

車で例えるなら、オートマチックではなくわざわざマニュアルの高級車を買う感覚に近いかもしれません。

せっかく”こだわり”をもってダブルスーツを購入するなら、自分で選べることが極端に少ない既製品よりも生地からボタンの種類まで細部まで決めることが可能なオーダーメイドで仕立てた方が絶対に満足できるはずです。

品質にこだわるならGINZA SAKAEYAの仮縫い付オーダーメイドスーツで

実はオーダーメイドでスーツを仕立てるとひと口に言っても、店舗によって価格や仕上がりに大きな差が生じる可能性があることをご存じでしょうか。

オーダーメイドにも種類があり

  • パターンオーダー(既存の型紙を使って体型に一番”近い”ものを使って仕立てる)
  • イージーオーダー(肩や袖など主要部分の採寸をして調整するオーダーシステム)
  • フルオーダー(細かく採寸を行いマシンメイドとハンドメイドの両方で仕立てる)
  • ハンドメイド(全て手作業で行う。職人次第では最高品質のスーツが作れるが高額)

一番上のパターンオーダーが最も安価にスーツを仕立てることができる方法で、下にいくほど高くなりますが値段相応に仕上がりの品質は良くなります。

オーダースーツについては、注文の仕方から価格や仕上がりまでの期間まで細かく解説している記事があるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

オーダースーツ比較の表と画像
オーダーシステムの比較

ちなみに当店GINZA SAKAEYAは、仮縫い付のフルオーダーシステムを採用し、世界トップクラスのスーツ生地として有名なゼニアの取り扱いが国内で最も多い老舗テーラーとなっております。

”本物”にこだわる方にこそおすすめしたいゼニア生地を使ったダブルスーツ

世界三大織元をご存じでしょうか?

スーツ生地を扱う3大ブランド、デルフィノ・ロロピアーナ・ゼニアの総称で、中でもゼニアの生地はグッチやディオールなど有名な高級スーツブランドでも採用されています。

ゼニア生地と取扱いメーカー表
世界最高峰のスーツ生地は高級ブランドでも多く使われている

GINZA SAKAEYAは、国内でも数少ないゼニア取り扱い公認店となっておりますので、多店舗にはない希少なゼニア生地を使った【ほかでは味わえないラグジュアリーなオーダーメイド体験】が可能となっております。

専門知識を持ったプロがお客様1人1人に寄り添い高い顧客満足度を目指す接客と、老舗ならではの確かな裁縫技術で自分史上最高のダブルスーツをお仕立ていたします。

こだわりを持ってダブルスーツを仕立てたいという方はぜひ当店GINZA SAKAEYAにお任せください!

ダブルスーツのズボンの裾やレディースなど気になる疑問・質問まとめ

最後に、記事内ではお伝えしきれなかったダブルスーツに関連した疑問や質問を解説と共にまとめて紹介します。

ダブルスーツにレディースはありますか?また、あるならどんな人におすすめですか?

結論から言うと、レディーススーツのデザインにもシングル・ダブルが存在します。

基本的な考え方やデザインの違いはメンズとほぼ同じで、着用シーンもビジネス・フォーマル・カジュアルと幅広く、華やかで目を惹くスーツであるといえるでしょう。

レディースの場合はダブルスーツを着こなすバリエーションも多く、入学式や卒業式などお子様のイベントに出席するときの服装を探している方にもおすすめです。

レディースのダブルスーツについては、詳しく解説している記事もあるのでぜひチェックしてみてください。

ズボン直しをしているときに「裾はダブルにしますか?」と聞かれましたがこれもダブルスーツですか?

ズボンの裾直しをする場面で、「シングルにしますか、ダブルにしますか?」と聞かれることは確かにありますが、これは一般的にいわれているダブルスーツやシングルスーツのことではありません。

この場合のシングル・ダブルとは、ズボンの裾直しをするときの折り返し方の違いを意味しています。

詳しくはスーツの裾部分のシングル・ダブルについて解説している記事があるのでそちらを参考にしてください。

ダブルスーツで個性的な着こなしを楽しめる大人の男性を目指そう!

ダブルスーツは若い世代向けというより、ある程度の経験を重ねた30代以上の大人な男性に向いているスーツです。

おさらい
  • ダブルスーツの魅力は重厚で力強い男性的な印象
  • 格式が高いため幅広いシーンで活躍してくれる
  • シーンや自分の年代・立場に応じて適切なデザインを選ぶのがポイント

ダブルスーツは、シングルスーツとの差別化で個性を演出したり威厳を高めることができるだけでなく、歳を重ねると気になる体型の崩れを隠してくれるという嬉しいメリットもあります。

着用シーンや年齢・体型など、自分のこだわりを詰め込んで仕立てたスーツはまさに一張羅と呼ぶにふさわしい仕上がりになることうけあいです。

既製品では実現できない最高の着心地と品質のダブルスーツをお求めの方は、ぜひオーダーメイドでのお仕立てを検討してみてはいかがでしょうか。

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