- ダブルスーツはビジネスマナー的に大丈夫なのか知りたい!
- ビジネスシーンでダブルスーツを着こなすポイントを教えて
- シングルスーツとダブルスーツでビジネスマナーに違いはあるの?
ビジネスシーンにおいて第一印象は重要です。
一般的なシングルスーツに比べダブルスーツは重厚感や信頼感がある印象を与えてくれるため、上手に着こなすことができれば取引や会議を有利に進めることができます。
しかしダブルスーツを着なれていない人は
「ダブルスーツはビジネスマナー的に失礼にならないだろうか」
「どんなときに着ればよいのか。浮いてしまうのではないか?」
など、不安を感じたり着用にハードルを感じる人も多いのではないでしょうか。
この記事ではダブルスーツの基本からビジネスマナーにおける適切な着こなしや注意点を詳しく解説します。
普段のスーツスタイルにアクセントや品格を加えるヒントがきっと見つかると思いますのでぜひ最後までチェックしてみてください。
ダブルスーツとシングルスーツの違いやシーン別に異なるマナーや着こなしなど、ビジネスマナー以外について詳しく知りたい方は下記記事もおすすめです。
ダブルスーツはビジネスマナー的に大丈夫なのか
ビジネスシーンにおけるスーツと言えば、シングルスーツが一般的です。
そのため、あまり馴染みの無いダブルスーツを着用したくても、ビジネスマナー的に大丈夫なのか不安になってしまう方も多いかと思います。
結論から言うと、ダブルスーツを着てもビジネスマナー違反にはなりませんが、TPOや着用者の年齢・立場によっては相手に失礼だと思われてしまう恐れもあるので注意が必要です。
- ダブルスーツを着用すること自体はビジネスマナーに反することは無い
- 年齢や役職によっては暗黙のルールとして着用を控えた方が良いことも
- 着用シーンに応じて適切な着こなしをしないと失礼や場違いに思われる
ダブルスーツはどちらかと言えば若い人よりある程度落ち着いた年齢の人向けのスーツであると言えます。
ダブルスーツのデザインとシングルとの違い
まずはダブルスーツの基本と特徴をおさらいしておきましょう。
ダブルスーツとは、前合わせ部分の重なりが深くボタンが2列に並んでいるデザインのスーツ全般を意味します。
前合わせ部分の重なりがほとんど無く、ボタンが1列になっているシングルスーツに比べて、ダブルスーツは男らしさや重厚感・格式高さを感じさせフォーマルな印象が強いのが特徴です。
シングルに比べてダブルスーツの方がVゾーン(スーツの襟開き部分)が狭く、引き締まった印象や厳格な印象の着こなしになります。
ダブルスーツの歴史と近年のスーツトレンド
ダブルスーツは19世紀ごろに軍の士官(上官)が着用していた外套をルーツに誕生したこともあり、現代でもシングルスーツよりフォーマル度が高く格式高い装いというイメージが定着しています。(厳密に言えば格式に差は無い)
日本ではバブル期に流行したインパクトのある肩パットや絞りの無いシルエットから、ダブルスーツはダサいという悪い印象を持たれがちでした。
しかし近年のクラシカル回帰ブームや、ダブルスーツのデザイン自体が現代風に変化してきたこともあり、幅広い世代のビジネスパーソンから注目されるトレンドアイテムとして人気が再燃しています。
ビジネスシーンにおけるダブルスーツのマナー
前項でお伝えした通り、ビジネスシーンでダブルスーツを着用すること自体はマナー違反ではありませんが、立場やシーンの見極めを間違ってしまうと思わぬ失敗に繋がる恐れがあります。
ダブルスーツの着用が適している場面や業種などを知り、上手に活用してビジネスに活かしましょう!
ダブルスーツが似合う年齢や立場がある!
トレンドに敏感な人なら、年齢や立場に関係なくダブルスーツをビジネスシーンに取り入れたい!と思うかもしれませんが、前項でもお伝えした通り若すぎたり会社での立場が低い間は着用を控えた方が良いかもしれません。
ダブルスーツの起源が軍服、しかも士官が着用していた服だったという名残から、現代でも一般的に上司や落ち着いた年齢の人が着るスーツというイメージが定着しています。
上司や先輩がシングルスーツを着ているのに、年下で役職も低い若い世代がダブルスーツを着用するのはビジネスシーンでは角が立ってしまいます。
ビジネスマナー的にダブルスーツがおすすめな場面もある
ダブルスーツは「格式」や「信頼感」などを演出したいシーンでの着用が効果的です。
ビジネス上でダブルスーツの着用が適切とされる場面は以下の通りです。
- 重要な商談やプレゼンなどの場面
- 上司や経営者として会議に参加する場面
- 表彰式や入社式などの式典(入社を受け入れる側)
相手に信頼感を与えたいシチュエーションや、威厳を出したいときはダブルスーツの着用がおすすめです。
業種によってダブルスーツの着用傾向は変わる
格式高く威厳のあるダブルスーツですが、業種によっては”堅苦しい”と思われてしまうこともあります。
金融系や法律系など | IT系やデザイン系 | 公務員や教育関係 | |
---|---|---|---|
ダブルスーツとの相性 | ◎ | △ | △ |
注意すべき点 | きちんとした着こなし | 社風に合った着こなし | 立場に合った着こなし |
金融・法律・保険・商社など、伝統的でお堅い社風が多い業種は、ダブルスーツとの相性が良く評価されやすいかもしれません。
逆に、IT系やデザイン・広告関連などスタイリッシュで軽やかな服装を好む傾向が強い業種ではダブルスーツの着用は少ない傾向です。
公務員や教育関係の場合は、年功序列や服装マナーに厳しいケースも多いため、ダブルスーツの着用は慎重に検討した方が良いでしょう。
ビジネスマナー的にダブルスーツを避けた方が良い場面
年齢や立場以外にも、以下のようなビジネスシーンではダブルスーツを避けた方が無難です。
- ラフな社内の打ち合わせ
- クリエイティブ職の面接
- 夏の暑い時期
それぞれのシーンでなぜダブルスーツの着用を避けた方が良いのか、その理由を詳しく解説します。
ダブルスーツが余計なプレッシャーを与えてしまう
リラックスした状態でアイディアや意見を出し合う場面や、ラフな社風の面接時など相手に余計なプレッシャーを与えたくないシーンはダブルスーツを避けた方が無難です。
季節によっては暑苦しさが倍増してしまう
ダブルスーツはシングルスーツよりも重厚な印象になりやすいため、夏場など暑い季節に着用すると暑苦しくなってしまう恐れがあります。
オフィスカジュアルでは着こなし方が重要
働いている会社がオフィスカジュアルを採用している場合は、ダブルスーツを避けるかラフに着崩すなどの工夫が必要になります。
オフィスカジュアルについて詳しく知りたい方は、詳しく解説している下記記事をぜひ参考に役立ててみてください。
ビジネスマナーを意識したダブルスーツの着こなしとは
ビジネスマナーをしっかり意識しつつ、ダブルスーツをスマートに着こなすためにはいくつかのポイントがあります。
最も基本的で重要なポイントはサイズ感とデザイン選び
ダブルスーツをビジネスマナーに沿ってスマートに着こなす上で最も重要なポイントが、適切なサイズ感とデザインを選ぶことです。
ダブルスーツに限った話ではありませんが、スーツを着こなす上で身体に合ったサイズ感かどうかは最重要ポイントと言っても過言ではありません。
特にダブルスーツの場合はシングルよりも重厚感がある分、サイズが合っていないと野暮ったく見えてしまい、返って威厳を落としてしまう恐れもあります。
また、デザイン選びも重要です。
クラシカルなシルエットから現代風のシルエットまで、ダブルスーツのデザインは様々ですが、ビジネスシーンでの着用を考えるならウエストが絞られたシングルに近い細身のデザインを選んだ方が着こなしやすいと言えます。
シャツやネクタイなどの小物選びも重要
ビジネスシーンに適したダブルスーツの着こなしでは、シーンに合わせて小物を上手に選んでコーデ全体の印象を操作するのも重要なポイントです。
例えば、シャツに白や淡いブルー系統を選び、無地のネクタイを合わせることで真面目さや清潔感を強調したコーデになります。
より威厳を強めたいときは、グレー系のシャツやストライプ柄のネクタイを選ぶなど、ビジネスシーンに応じてコーデを変えることが出来れば上級者と言えるでしょう。
ビジネスマナー的にNGなダブルスーツの着こなしとは
ビジネスシーンでダブルスーツを着用する場合は、以下のNGポイントを意識してマナー違反や相手に失礼なコーデにならないよう注意が必要です。
- 派手な色や柄はなるべく避ける
- 着席時もボタンは”外さない”
- 周囲や相手との関係性を考慮する
- 清潔感を意識する
ビジネスの場におけるスーツの着こなしマナーとして、「相手に不快感を与えない」ことは最低限守るべきルールです。
あくまでも仕事着なので、ファッション性や流行よりも清潔感があって、必要以上に威圧感を与えないコーデや着こなしを意識しましょう。
ビジネスシーンでダブルスーツの着用がおすすめな人とは
ビジネスシーンでダブルスーツの着用が向いている人は以下の通りです。
- 落ち着いた年齢や社会的地位が高い人
- 体型を隠したい人
- がっしり体型の人
- 高身長の人
ダブルスーツは体型を隠す効果が高いため、恰幅が良い人や高身長の人との相性は抜群です。
細身の人なら、体型に合わせてシャープなデザインのダブルスーツを選べばスタイリッシュな着こなしのコーデになります。
体型や年齢など自分の個性を引き立てるようなデザイン・色柄のダブルスーツを選ぶのがビジネスシーンで映えるコーデのポイントです。
ダブルスーツのビジネスマナーでよくある質問まとめ
最後に、ダブルスーツのビジネスマナーに関してよくある質問をQ&A方式でまとめて解説します。
- シングルとダブルでビジネスマナーが異なると聞いたのですが?
-
同じスーツでもシングルとダブルではマナーが異なるケースがあるのは事実です。
記事内でも解説はしていますが改めてビジネスマナーの相違点をまとめると以下のようになります。
ダブルスーツ シングルスーツ 着用に関するマナー 立場や年齢を考慮する 特に無し 色柄に関するマナー 派手な色柄は控える 派手な色柄は控える ボタンマナー 一番上のボタンを開ける
着席時はボタンを留めたまま一番下のボタンを開ける
着席時はボタンを開けるビジネススーツなので派手すぎる色や柄を避けるという点は共通していますが、汎用性が高いシングルスーツに比べてダブルスーツは自分の立場や年齢などを考慮して着用を決める必要があります。
また、いわゆる「アンボタンマナー」(一番下のボタンは外す・座る時はボタンを外すというルール)が適用されるのは基本的にシングルスーツであり、ダブルスーツの場合はマナーが異なる点も要注意です。
- 女性がビジネスシーンでダブルスーツを着用するのはOKですか?
-
ビジネスマナー的な観点からも、ビジネスシーンで女性がダブルスーツを着用しても何ら問題はありませんので安心して着用して頂いて大丈夫です。
ただし、着こなしやコーデのポイントがメンズの場合とは若干異なるので注意が必要です。
最近のダブルスーツはスタイリッシュなデザインが多く扱いやすい! 例えばメンズでは避けた方が良いとされるオーバーサイズのダブルスーツも、レディースならコーデによってはあえて選ぶケースもあります。
レディースのダブルスーツについて詳しく知りたい方は、特集記事がありますのでぜひ合わせて目を通してみてください。
ビジネスマナーに合わせたダブルスーツの着こなしで信頼感を演出しよう!
ダブルスーツはビジネスマナーを意識して正しく着こなすことで、威厳や信頼感を演出できます。
TPOをわきまえて、自分の体型や年齢・業種に合ったデザインや色柄を選ぶことで、ビジネスを円滑に進めることができる強い味方になってくれますのでぜひチャレンジしてみましょう。
- ダブルスーツは若い人より落ち着いた年齢の人の方が相性◎
- 大事な商談や式典など、ここぞの場面で着用するのが効果的!
- 体型や年齢など個性に合わせた選び方をするのがポイント
- マナーがシングルスーツと異なる点に注意
ダブルスーツを上手に着こなすことができると、ビジネスシーンでワンランク上の印象や信頼感を獲得することができます。
この機会にダブルスーツをビジネスにおける「特別な一着」としてワードロープに加えてみてはいかがでしょうか。