メンズ喪服を着用するときは靴選びも重要!足元のマナーにも気を配ろう

  • メンズ喪服にはどんなデザインの靴を履けばいい?
  • 喪服用の靴は黒なら何でもOK?
  • 靴下にも喪服用がある?

喪服を着たときには靴に関してもマナーがあります。遠目に見るとビジネスシューズと違いがないように見えますが、喪服に合わせる靴には素材やデザインに細かい決まりがあるのです。

この記事では喪服のときに履くことができる靴と、喪服用の靴を選ぶときの注意点について解説していきます。

喪服で履くことができる靴は喪服の格ごとに違い、大きく分けて3パターンです。

  • 正喪服(モーニング) 黒い革靴か合皮の靴で内羽根式のストレートチップ
  • 準喪服(ブラックフォーマルスーツ) 正喪服と同じ または オープントウ(外羽根式でも可)の黒い革(合皮)靴
  • 略喪服(ダークスーツ) 正喪服、準喪服と同じ靴が基本だが、暗い色で装飾のない革(合皮)靴でも可

喪服を着用する場面で最も多いのは、誰かが亡くなったときかと思います。葬儀の場でマナー違反をしてしまうと故人や故人のご家族に失礼ですし、常識がない人という目で見られてしまいます。

喪服のときに合わせる靴の正しい選び方を知り、マナー違反にならないようにしましょう。

正喪服、準喪服、略喪服などの喪服の種類については≫喪服に使えるメンズスーツの種類で詳しく解説しておりますので、あわせて参考にしてみてください。

目次

メンズ喪服に履ける靴のデザインは限られている

喪服に履く靴には色以外にもマナーがある
喪服に履く靴には色以外にもマナーがある

喪服を着たときに履く靴の色は黒というイメージがあると思いますが、黒い靴なら何でもいいというわけではありません。色の他にメンズシューズのデザインにもルールがあります。

メンズ喪服に合わせる靴の色は黒

正喪服であるモーニングと準喪服のブラックフォーマルスーツに合わせることができる靴の色は黒だけです。略喪服であるダークスーツの場合は暗い色のメンズシューズを履いても大丈夫ですが、あくまでも例外的なものです。

黒いビジネスシューズを持っている場合は、ダークスーツでも黒い靴を履いてください。

つま先がフォーマルなデザインのもの

メンズシューズはつま先のデザインによってフォーマル度が違います。喪服は礼装なので、フォーマルなデザインの靴を履く必要があります。

正喪服であるモーニングにはストレートチップ、準喪服のブラックフォーマルスーツにはストレートチップかシンプルなプレーントゥのシューズを合わせてください。

靴のつま先のデザインの種類
靴のつま先のデザインの種類

《メンズ喪服にふさわしい靴》

  • ストレートチップ つま先に横方向のラインが1本入ったもの
  • プレーントゥ つま先に装飾がないシンプルなもの

《メンズ喪服ではNGな靴》

  • Uチップ 靴の甲の部分にU字のラインの入っているもの
  • ウイングチップ つま先にW字の模様が入っているもの
  • スワールモカ 羽根の部分からつま先方向に2本のラインの入っているもの

お通夜などで着用する略喪服の場合は正喪服や準喪服よりもマナーが緩和されますが、装飾のついた靴は避けてシンプルなデザインの靴を選びましょう。

羽根のタイプは内羽根式がフォーマル

男性用の革靴では靴の甲にある紐を通す部分を羽根と呼びます。羽根には「内羽根式」と「外羽根式」があり、フォーマルな場で着用する靴は「内羽根式」になります。

内羽根式と外羽根式の違い
内羽根式と外羽根式の違い

内羽根式は靴紐を通す羽根と呼ばれる部分が靴の内側に縫い付けられたタイプで、羽根と靴が一体化して見えるデザインです。

外羽根式は羽根の部分が靴の甲に重なるように縫い付けられており、羽根の部分が独立したパーツに見えます。

メンズの正喪服であるモーニングには内羽根式の靴を履きます。準喪服のブラックフォーマルスーツにも内羽根式の靴がベストですが、外羽根式のメンズシューズを絶対に履いてはいけないというわけではありません。

ブラックフォーマルスーツやダークスーツの場合は外羽根式のオープントゥのメンズシューズを履いても大丈夫です。

光沢素材の靴をメンズ喪服に合わせるのはNG

喪服に履く靴は素材にも注意
喪服に履く靴は素材にも注意

喪服に履く靴はデザインだけでなく素材も重要です。喪服と同じように、靴も光沢のない素材のものを履いてください。

男性が喪服に合わせるなら革靴

女性の場合は喪服には布製のレディースシューズを履くこともありますが、男性の場合は喪服には革靴や合皮のメンズシューズを履きます。

革の素材は殺生を連想させるから葬儀にはふさわしくないのではと思うかもしれませんが、一目で動物の皮とわかる状態ではない革靴は着用可能です。

エナメルなどの光沢素材は避ける

光沢のある素材や殺生をイメージさせる素材はNG
光沢のある素材や殺生をイメージさせる素材はNG

革製の靴であってもエナメル加工された光沢のある靴や、殺生を連想させるワニ革やヘビ革で作られたメンズシューズは、喪服の靴としてはふさわしくありません。

また、つま先部分だけにエナメルの切り替えがある靴など、部分的に光沢があるデザインの靴も喪服に合わせるのはNGです。

喪服を着る場面というのはおしゃれに見せる場ではないので、メンズ喪服にはシンプルな革靴を合わせてください。

光沢がなくてもスエードはカジュアルすぎ

光沢がないスエード生地なら喪服に合わせられるのではと思うかもしれませんが、スエードの靴は素材としてはカジュアルになります。

また、スエードの見た目からは動物の皮をイメージしやすく、殺生を連想させるという意味でも喪服の靴としてふさわしくありません。

喪服では靴下やメンズシューズの中敷きにも気を付けよう

喪服だけでなく靴下にも気を配る必要がある
喪服だけでなく靴下にも気を配る必要がある

喪服を着用したときに気を付けて欲しいのが、靴下や靴の中敷きです。

葬儀や法事の会場が自宅やお寺の場合は靴を脱いで参列することになりますし、椅子に座ると立ったときよりもズボンのすそが上がり、靴下の色や肌が見えてしまうことがあります。

メンズ靴下の色と長さ

メンズ喪服に合わせる靴下は無地の黒です。模様のあるものはカジュアルに見えるので、できればブランドロゴなどのワンポイントも入っていないメンズソックスにしましょう。

靴下の長さは椅子に座ったときに素足が出ないように、ふくらはぎよりも長いタイプにします。

5本指ソックスや肌が透けるほど薄手素材の靴下、太めのリブが入ったメンズソックスもカジュアルに見えるので喪服にはふさわしくありません。

靴下はそれほど高額なものではありませんし100円ショップやコンビニでも販売しているので、手持ちに黒い靴下がない場合は購入し、マナー違反にならないようにしてください。

靴の中敷きにも配慮を

喪服に履く靴の中敷きは黒でなくてもかまいません。一般的な革靴の中敷きの色であるベージュや紺などもOKです。

ただし、中にはワインレッドなどのおしゃれなデザインになっているメンズシューズもあるので注意が必要です。中敷きが目立つ色だったり柄が入っていたりする場合は、黒い中敷きを敷いた方が良いでしょう。

靴のサイズが合わずに中敷きを敷いて調節する場合も黒い中敷きを使用します。

雪国の場合は喪服にブーツでも構わない

雪の多い地域ではブーツを履いてもOK
雪の多い地域ではブーツを履いてもOK

通常は喪服にブーツを履くのはマナー違反とされていますが、積雪がある場合は黒いメンズブーツでも構いません。雪国ではビジネスブーツとしてくるぶし丈のシンプルな黒いブーツが売られているのでそれを着用してください。

喪服にブーツを履く目安は

  • 道路に積雪がある
  • 道路に積雪はないが周囲にあり道路が凍ってる
  • 溶けかけた雪があり道路状況が悪い
  • 気温が下がり道路が凍る可能性がある

などです。

冬でも道路が渇いていて雪が降る気配がない場合など、ブーツではなく普通の靴を履いた方が良い場合もあるので、状況に合わせて判断してください。

メンズ喪服に合わせる靴に関するQ&A

お通夜に履いてはいけない靴はありますか?

お通夜を含めた弔事の場合に履いてはいけないのは殺生をイメージさせるヘビ革、ワニ革、スエードの靴です。また、ファーや金具などの派手な装飾が付いた靴もNGです。

ダークスーツでお通夜に出席する場合は黒以外の暗い色の靴でもOKですが、ブラックフォーマルスーツで参列する場合は黒い靴を履いてください。

葬儀で喪服に黒スニーカーを履くのはありですか?

スニーカーはカジュアルシューズなので葬儀ではマナー違反です。喪服に合わせる靴には色だけでなく素材やデザインにもルールがあるので、喪服にふさわしい靴を履いてください。

喪服に合わせるメンズの靴は黒のストレートチップがベスト!

喪服に合わせられる黒いメンズシューズは何種類かありますが、新しく購入する場合は格が高い服装でも履ける内羽根式のストレートチップがおすすめです。

一般的に「礼服」と呼ばれているブラックフォーマルスーツを着用する場合はオープントゥの靴でも構いませんが、光沢のある素材は避けましょう。

おさらい
  • メンズ喪服に合わせる黒い革靴は内羽根式のストレートチップがおすすめ
  • 喪服用の靴には光沢のない革か合皮を選ぶ
  • 喪服を着たときはふくらはぎまでの長さで無地の黒い靴下を履く

弔事の場ではおしゃれに見えるかよりも、礼儀がきちんと守られているかが大切です。お悔やみの気持ちを表す場だということを忘れずに、靴や靴下にも気を配りましょう。

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