【トレンドと情報】ヌンツォさんの仕立ての特徴

こんにちは。

榮屋本舗の代表・伊藤です。

ヌンツォさんは、

サルトリア・ピロッツィを立ち上げるまでに

さまざまな下積みを重ねてきたことで、

サルトに欠落しがちな感性を身に着けました。

彼は、数あるナポリの

サルトのなかでも、流行に対して

敏感に反応しているのだといわれています。

たしかに、

彼が仕立てるスーツは、

カジュアルさがあり若々しいです。

これは言葉で説明するより、

実物のシルエットを見てもらったほうがいいですね。

私がピロッツィを訪ねた際に撮影させてもらった

仕立て上がったスーツの写真をお見せしましょう。

どうでしょう?

典型的なナポリラインのスーツというよりは、

少々遊び感覚が入った現代風の曲線美で、

とても若々しい印象のシルエットが特徴でしょう。

クラシカルな感じは、

どちらかというと抑え気味になっています。

また、ドレープラインの極端な起伏、

胸の部分もの過剰な締めつけもなく、

若干ながらナポリ仕立てらしくないのですが、

高い位置のウエストの絞りから腰にかけて吸いつくようなライン、

袖の自然にカーブしたきれいなラインは、

やはりナポリのサルトリアの仕事だなと思います。

とてもじゃないですが、

日本のテーラーでは簡単に表現できないでしょうね。

あと、写真では少し見えにくいですが、

袖山のところには何本もの縦線が入る

いわゆるナポリ仕立て特有の「雨降り袖」になっています。

これが、「ピロッツィ」のスーツなんです。

このヌンツォさん渾身の

仕立ての技術を息子であるドメニコさんが

引き継ぐわけなんですが……次回に続きます。

チャオ(*^-゚)/~Ciao!

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